歯科コラム① 予防歯科ってなぜ大事なのでしょうか?
墨田区菊川の前島歯科医院の前島昌世です。
日頃患者様に説明している内容について少しずつですが、歯科コラムとしてアップしていきたいと思います。
今回のお題は 予防歯科はなぜ大事なのか?にしましょう。
皆さん多くの方は歯科医院は歯が痛くなったですとか、銀歯がとれたなど、お口の中にトラブルがあったときに行くところと思われているのではないでしょうか?もちろん痛いところや歯科的なトラブルを解決してよくかめる状態にすることも歯科医院の大事な仕事です。
それではそれらの治療が終わり、かめるようになればそれでOKなのでしょうか?
前島歯科医院ではずっとご自身の歯で噛んでいけるようお手伝いをしたいとの思いを持って診療に当たっています。
そのためにはご自身の歯を失わないようにしていくことが重要となります。
歯を失ってしまう原因は大きく分けて2つあります。
虫歯が大きく進んでしまった場合と歯周病が進んで歯が揺れるような状態の場合です。虫歯で痛くなった時というのは、神経のそばまで虫歯が進んでしまっていることが多いです。
そうすると歯の神経をとるという治療が必要になります。
神経をとってしまった歯というのは死んだ歯になり、もろくなりますので、長く使っていくと破折するなどして
抜歯につながることが多いのです。逆に言いますと神経がのこっていれば、虫歯で歯を抜かなければならないことはあまりありません。
次に歯周病ですが、かなり進行するまで症状がでない上に進行すると元には戻せないという特徴があります。
歯周病はゆっくりと進みますので、60代ぐらいになって歯が揺れるようになり気づいた頃には、奥歯あたりがかなり進行してしまっていることがよくあります。
そうしますと痛いところから抜歯せざるえなくなり、やがて小さな入れ歯になり、抜歯しなければいけない歯が増えるにつれ、
大きな入れ歯になっていくという負のスパイラルに陥ってしまいます。
その状態では歯科医師のできることは、その負のスパイラルの進行をなるべくゆっくりにすることだけになってしまいます。
ですから、虫歯にしろ歯周病にしろ、お痛みが出てから治すというやり方では、歯を失わないようにすることは難しいのです。
そこで予防歯科が重要になってくるのです。
予防歯科とは具体的にいうと
①虫歯を防ぐ 歯のクリーニング 歯磨き指導 フッ素塗布 食事指導 シーラント
②虫歯の早期発見 早期治療
③歯周病の進行を防ぐ 歯周病の基本治療後、お口の中の清掃状態の維持のためのメインテナンス
などがあります。
個別の内容に関しましては別の機会にいたしまして、いったん治療が完了した後に、はいおわり!ではなくそこからが歯を守っていくスタートになるのです。
前島歯科医院では、治療がおわり問題点が解決しましたら、おおよそ4ヶ月ごとの検診と歯石取りなどの歯のクリーニングをお勧めしています。
その検診を受けていただくことで、
「歯周病の進行を最小限にできる」
「虫歯ができてしまっても小さいうちに治療できるので削る量を最小限にできる」
のです。
それを継続していただくことで、虫歯や歯周病を予防していくことができ、皆様の歯を守っていければと考えております。